ラジオ

いつも天気が良く,気分が乗ってるときは片道11kmを自転車通勤しているけれど,雨の日や荷物が多かったりする日などは自家用車で通勤している。今日は荷物が多かったので自転車通勤。

自家用車で通勤するときは必ずNack5を聞いている。朝の通勤時間,月曜から木曜はアロハ太郎のGood Luck Morning。朝7時15分ぐらいからは経済関係のコーナーで日替わりでゲストを呼んで話を聞くスタイル。私は,このコーナー,特に水曜日が大好き。担当は慶應義塾大学小幡績教授。飾らない,かつラジオだからと遠慮しないしゃべりで,それでいて内容が面白い方。調べてみたら東大首席で卒業されているようで。

今日のお話は,観光についてのお題を振られたようで,開口一番「ゴールデンウィークはダメだね」から「観光立国」と「おもてなし」がよくないという事から始まる。内容は以下のような感じ。

観光には良い観光と悪い観光がある。観光客は物見遊山,すなわち一見さんがその土地のことを知らずに来ることが多い。そこでその一見さんに情報格差を利用して儲けるのが観光という商売。その土地の人が買わないような土産品をぼったくり価格で売るのは悪い観光。土産品は,スーパーでも普通に売ってるその土地ものが良い。

「もてなす」の本来の意味は,客人に合わせてその土地や自分の自慢のものを出すこと。もともと,その土地の人たちがハッピーなところに来た客人を「もてなす」のが良い観光。観光客を呼ぶためにイベントなどを行い,儲けるためにやる事は良くない。それでは一巡すると客足が途絶えてしまう。欧米人のバカンスでは毎年同じところに行って,同じところに泊まって,同じことをしているが,何回でも来てもらえるようにするべき。

そのためには,地域社会をそもそも幸せにさせることが先で,その幸せな状態を観光で来た方々が楽しむのが本来の姿であるべき。

リオのカーニバルなども人に見せるためにやっているのではなく,自分たちが楽しむためにやっている。

この話を聞いて,以前,岐阜の馬籠宿に行った際,夕方になって地元の街道沿いの大人や子供が長い水路を作り,流しそうめんをしていたのを思い出した。私たち観光客が仲間に交わることができたのかまでは分からなかったけれど,見ていて凄く楽しそうだなと思ったし,そういった文化があることが素敵だと感じた。そういうのが,小幡先生のいうところの良い観光なんだろうと思う。

連休中は大和ミュージアムに行ってきたけれど,今回で3回目。もちろん人に見せるための目的もあるけれど,主目的は博物館,すなわち本物の歴史資料の保存であるから価値があって,また見に行きたいという気持ちになるのだと思った。